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1.15% 終末:無限列車を造る / Chapter 6: 終末の救援電話_3

Chapter 6: 終末の救援電話_3

Editor: Pactera-novel

誰も彼の列車計画を信じてくれないのなら、極夜から脱出する手段を自ら作り上げるだけだった。彼がこれをするのは慈善心からではない。

小林彰人の声は平坦で、村上瑠璃に大きな安心感を与えると同時に、無限の絶望感をもたらした。

「それなら……」

「幸運を祈るよ、村上先生」小林は無表情に言い、心の中でため息をつき、通話を切ろうとした。

電話の向こうの村上瑠璃は全身が冷え切っていた。小林が電話を切ろうとしたその瞬間、彼女は突然狂ったように電話を掴み、大声で叫んだ。

「待って!」

彼女は目を見開き、胸が激しく上下しながら大声で言った。

「環星軌道は2039年に建設が始まって、竜国から出発して世界126カ国、34地域にまたがり、九州四洋を横断し、現在世界に出現している十三の星淵湮滅区を含めて、軌道の総延長は32万キロを超えています。私の父は環星軌道の一級メンテナンス技師でした。私は環星軌道の全1266駅と625の保守用予備軌道の位置をすべて知っています……」

「それに、私は多言語に堪能だから、あなたの通訳ができます。食べる量も少ないし、料理もできます。ただ……ただ連れて行ってくれれば、あなたのすべての要求に応えられます!」

最後の部分は、彼女はほぼ全身の力を振り絞って叫んだ!

電話の向こうから、長い沈黙が返ってきた。

村上瑠璃は今や表情が強張り、体を震わせながら、太ももを掴む指の爪が強く押し付けすぎて血の跡がついていた。

「場所を教えろ。迎えに行く」

たった六つの言葉だったが、瑠璃はめまいを感じた。我に返ると、急いで息を切らせながら答えた。

「私は……江州通りの御水ガーデン3棟901号室にいます!」

ピッ〜

彼女がもう一度住所を繰り返す前に、電話はすでに切れて画面が消えていた。

彼女はもう一度試しにボタンを押したが、何の反応もなく、小林が本当に彼女の住所を聞いたのか確信が持てず、焦って下唇を噛み切った。

「あっ!」

彼女は狂ったように叫び、携帯を壁に投げつけて粉々にした。

「彼は聞いた、絶対に聞いたはず……」

今この瞬間、村上瑠璃は自分を慰めるしかなく、ネガティブな感情を和らげるため、すぐに立ち上がって家中の環星軌道に関する本をすべて探し始めた。

一方、小林彰人は切れた電話を見つめ、思わずため息をついた。

かつて彼が非常に称賛し尊敬していた村上先生が、今や懇願するような口調で彼に頼み、さらには性的サービスまで提供しようとしている。この悪魔のような終末世界は、人までも悪鬼に変えてしまう。

村上瑠璃の言葉は確かに彼の心を動かした。環星軌道は藍星全体を囲み、途中にはあらゆる未知の危険が潜んでいる。この旅に詳しい人がいれば、位置確認やナビゲーション機能を失った死んだ地図よりもずっとましだ。さらに、地図には保守区間や特殊連絡路線は記されていない。

もちろん、もう一つの理由として、村上瑠璃は小林の知人であり、終末の世界では人は無意識のうちに群れる意識を持つものだ。そして知り合いこそ、最も信頼を寄せやすい存在なのだ。

電話をしまい、小林は時間を確認してから、すぐに溶接作業に戻った。

今日の時間はもう十分ではなく、列車の準備の進捗を遅らせるわけにはいかない。

ピピッ、ピピッ〜

18:00、日没まであと45分。

小林は汗だくになりながら、3両目の両側に装備された戦車のように分厚い装甲窓を見て、達成感に満ちていた。

「次は発電機、暖房装置、浄水設備、冷蔵庫、インテリジェント監視システム一式だ」

「それから武装防護、自動火力、レーダーシステムなどもな……」

「そうだ、居住区には大きなベッド、バスタブが必要だし、できればエンターテイメントエリア、ゲームエリアも計画したい。映画、テレビ、ゲームは数万セットくらい保存しておかないとな?」

小林の目はますます輝きだし、この時彼はますます確信した。

この終末の世界でも、生活はますます楽しみになっていくのだ!


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