私の名前は白術。
私はただの平凡な黒龍で、生まれつき体質が極めて悪く、龍族の中でも軽蔑され、いじめられる存在だった。
でも、私には特別な能力がある。
それは時空を遡ることができること。
最も疎まれ、最も卑しい黒龍として、前世では一匹の龍だけが私に一瞬の優しさを与えてくれた。
彼女の名は花楹。
私は花楹に対して不純な気持ちを抱いたことは一度もなく、ただあのわずかな優しさを記憶に留め、何度も思い返すだけだった。
しかし、私に唯一優しくしてくれた龍が、不慮の死を遂げるとは思いもよらなかった。
私の世界で唯一の光が消えてしまった。
私は時間を遡り、唯一の特別な能力も失ったが、遡った時間が混乱を起こし、花楹と決明が前世の記憶を持ち続けているとは思いもよらなかった。
さらに、花楹が片隅にいる私を見つけ出すとは……
「白術、三番目を抱っこして!!この子龍が歯が生えてきて、また私を噛むの!」
花楹の呼び声を聞いた時、私の顔には偏執的な甘い微笑みが浮かび、すぐに普段の軽やかな表情に戻った。
「はい、お姉さま。」
私は私の光を掴んだ。
絶対に手放さない。
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