Capítulo 4: 4
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翌日、私は学校へ行って楽子の遺品を整理することにした。
窓越しに、河野霞の姿が見えた。彼女は美咲の教室で保護者会に参加していた。
「ママ、期末テストで98点取ったよ。あとで先生が私にスピーチさせるんだって」美咲は成績表を持って霞に甘えていた。
私の心は凍りついた。まさか、美咲がもう彼女をママと呼んでいるなんて。
霞は溺愛するように美咲の頭を撫でながら褒めた。「この成績表はもう何度も見たわよ。美咲は最高ね！」
以前、楽子の成績表に対しては、一目も見ようとしなかったくせに。
なのに今は、美咲の成績表を何度も見たと言っている。
愛しているかどうかは、一目でわかるものだ。
義兄は苦笑いして言った。「子供をあまり褒めすぎると、傲慢になるよ」
霞は反論した。「子供は褒めて育てるべきよ。自信がつくもの。それに美咲はこんなに素直なんだから」
「えへへ」美咲は笑いながら霞の胸に顔をうずめ、頭で彼女の顎をこすった。
三人はとても親密に見え、まるで本当の家族のようだった。
心の中に大きな皮肉が湧き上がる。彼女はきっと忘れているのだろう、今日は楽子のクラスでも保護者会があることを。
過去に、霞は楽子の保護者会に一度も参加したことがなかった。いつも「仕事が忙しい、団長の私が保護者会に行くのは都合が悪い」と言っていた。
しかし今は、義兄のため、美咲のために、何度でも例外を作ることができるのだ。
優秀な生徒のスピーチの時間、美咲は自分の書いた作文「私のママ」を読み始めた。
彼女の初々しい幼い声が教室に響いた。「私のママは団長です。でもいつもとても優しくて…」
霞は下で真剣に聞き入り、目には誇りと自信に満ちていた。
他の保護者たちも彼女に羨望のまなざしを向けていた。
私は楽子のことを思うと、やりきれない気持ちになった。義兄が堂々と家に入り込み、今では美咲まで作文の中で霞を自分のママだと言っている。
美咲の口から語られる霞はとても優しく、忍耐強く、楽子を閉じ込める罰を与えていた霞とは正反対だった。
他人の子供をそんなに可愛がるなら、なぜ最初から楽子を産んだのだろう？
こんな人間に母親である資格はない。おそらく楽子が先に旅立ったのは、この世でこれ以上辛い思いをしたくなかったからかもしれない。
保護者会が終わった後、霞はようやく楽子の教室に立ち寄った。
彼女は眉をひそめて先生に言った。「楽子はやんちゃな子ですから、しつけが必要な時はしっかりとしつけてください。私たち親の顔色を気にする必要はありません」
先生は首を振って答えた。「楽子さんはとても素直な子です。ただ、ここ数日学校に来ていないだけで」
「何ですって？！」これを聞いて、霞は眉を上げて怒った。「あの子は本当に言うことを聞かなくなってきた。全部あの子の父親が甘やかしたせいよ。今じゃ学校にも来なくなるなんて」
「帰ったら、絶対にきちんと言い聞かせてやる！」
霞はそう言い捨てて、怒りながら学校を後にした。
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