ブエル商会より助け出した奴隷達の空腹を満たす為に、食料を提供した事で昨日買い溜めした食料が底をついてしまった事と
ブエルを殺害し、不当に隷属奴隷との契約を解除し、奴隷達を連れて逃げた事でオーウェル邸が標的とされる可能性についてリリィより相談を受けていた
食料の件は頭の中に無かったが、オーウェル邸から離れる事は俺の作戦とも一致する
「じゃ、今度は俺の案を聞いてくれ」
二人は背筋を伸ばし俺の話を真剣に聞いた
「まず、俺は皆を連れてこの街を離れようと思う...そして、何処か落ち着ける土地を見つけ、奴隷として不当に扱われてる皆が安心して暮らせる居場所を作ろうと思う」
「つまり、村や街を起こされると?」
リリィの問いに頷く
「にゃぁ?でも村とか街だと貴族様に税金を納めないとだし、そもそも費用はどうするにゃ?」
「お金を稼ぐ方法は色々と考えたが、俺は二通りの方法を進めようと思う」
「一つは、ギルドから魔物討伐依頼を受けたり、ダンジョン攻略で得たアイテムの売買で当面の資金を得ようと思う」
「・・・・なるほど、私やミーナであれば簡単な討伐や、低レベルのダンジョンなら攻略出来るかも知れませんね・・・」
「・・・まぁそうだな(超SSR級とSSR級がどの位の強さなのか解らんが・・・今は話を併せておこう)」
「にゃ?ミーナは身体より頭を使う仕事の方が向いてると思うにゃ?」
「へぇミーナは勉強が得意だったのか?」
「うんにゃ!部族一の才女だと、大爺様が言ってたにゃ!」
リリィも利発な女性で助かっているが、このぶんならミーナにもかなり期待できるな
「なら、ミーナには財務会計をまかせる事にしよう、リリィには奴隷の女性達の管理及び俺の秘書だ」
「かしこまりました」「まかせるにゃ!」
ミーナは胸をドンと叩き、リリィはウヤウヤしく俺に一礼する
「・・・・ガーク様、いくつか質問する許可を」
「あぁいいぞ?」