大物との電撃結婚後、彼は甘くて溺愛してくれる！

谷川美咲は十年間、藤井彰が好きである。
大学卒業の日、ついに想いを告げたが――結果は、冷たく拒まれるだけだった。

それから二人は別々の道を歩いた。
一人は海外へ、一人は芸能界へ。

五年後。
谷川美咲は今や、誰もが知る人気女優。
一方の藤井彰は、藤井家の最年少当主として「経済界の天才」と称される存在になっていた。

そして――一枚の婚約契約書が、再び二人を結びつけた。

藤井彰。
迅速かつ冷徹な決断力で知られる村上グループの若き社長。
谷川美咲は十年間、藤井彰が好きである。
大学卒業の日、ついに想いを告げたが――結果は、冷たく拒まれるだけだった。
それから二人は別々の道を歩いた。
一人は海外へ、一人は芸能界へ。
五年後。
谷川美咲は今や、誰もが知る人気女優。
一方の藤井彰は、藤井家の最年少当主として「経済界の天才」と称される存在になっていた。
そして――一枚の婚約契約書が、再び二人を結びつけた。
藤井彰。
迅速かつ冷徹な決断力で知られる村上グループの若き社長。
その名は京市中に響き渡り、スキャンダルひとつない完璧な男として、多くの令嬢たちの憧れの的だった。
だがある朝、新聞の一面が全てを覆す。
──「藤井彰、極秘結婚か？」
彼が海外の有名ジュエリーデザイナーに依頼し、特注のダイヤモンドリングを注文したという。
その頃、美咲は自宅でテレビを見ていた。
突然、藤井彰から電話が入り、書斎の書類を取ってくるよう頼まれる。
机の上には確かに書類があった――けれど、美咲は“それ”も見つけてしまう。
何気なく棚の上の黒い小箱を開けると、中には大粒のダイヤモンドリング。
鳩の卵ほどのサイズ、光を浴びて息をのむほど美しい。
試しにはめてみると……ぴたりと指に合った。
まるで最初から彼女のために作られたかのように。
胸の奥で何かが咲き始めた。
驚きと、とまどい。
――あの指輪はいったい、誰のために？
1、両想い
2、初恋同士
3、冷徹な京市の大物VS明るく魅力的な女優