毎日、心配で胸が張り裂けそうな日々を過ごしていた。
ついに実家からの手紙が届いた。
いつものように分厚い封筒を見つめた。
心配が半分和らいだ。
しかし、凛々しい軍服姿の藤原悠佑が描かれた絵を見て。
私は涙が止まらなくなった。
「藤原悠佑。」
「藤原悠佑はきっと何かあったに違いない。」
「この絵は兄の筆跡だわ。」
従姉は慌てて私を慰めた。
「兄上の手紙には若侯爵様のことは書かれていないわ。」
「命に別状はないはずよ。」
「良い知らせは、もうすぐ凱旋するということ。」
「今頃は都からそう遠くないはずよ。」
私は部屋に駆け戻り、小さな包みを持って稲妻を連れて出発した。
わずか五、六日で凱旋する大軍と出会った。
「藤原悠佑!」
私は構わず軍の中へ突っ込んでいった。
歩兵たちは自然とにこにこしながら道を開けてくれた。
私は何の妨げもなく馬を走らせ、一台の馬車の前まで来た。
「月華、どうしてここに?」
兄が馬で私の前に来て、馬車の中を覗こうとする私を遮った。
「お兄様、藤原悠佑は馬車の中にいるの?」
「あいつは本当に怠け者でね。」
「座れるときは絶対に立たないし、寝られるときは絶対に座らない。」
私が兄を避けて手を伸ばそうとしたとき。
兄に手首を掴まれた。
「月華、入ってはダメだ!」
兄は眉間にしわを寄せた。
「月華、悠佑は...入ってはいけない、言うことを聞け!」
兄の焦った様子を見て。
私の不安な心はさらに激しく鼓動を打った。
藤原悠佑はきっと具合が悪いのだ。
もしかしたら手足を失ったかもしれない。
もしかしたら意識不明なのかもしれない。
もしかしたら馬車の中には彼の棺があるのかもしれない。
そんな可能性を考えると、揺れる体を必死に支えた。
兄を押しのけ、馬車に飛び乗った。
私は彼の上に倒れ込んで涙を流す覚悟までしていた。