【職業:暗黒レンジャー(S級)】
【職業天賦:闇の印矢】
【天賦効果:対応する等階の暗黒属性技能書を消費することで、既存の矢に刻印附魔を施すことができる。
刻印附魔された矢を放つと、刻印附魔された対応する暗黒系技能を直接発動できる。
この技能発動時は技能発動条件を無視し、エネルギーを消費せず、自身の対応する技能がクールダウン状態にならない。この効果が発動した後、矢の刻印附魔は完全に無効になる。一本の矢に刻印附魔できる技能は最大一つまでである。】
「これだ!」
職業属性の説明を読み終えると、田中徹はようやく安心した。この暗黒レンジャーの職業天賦は、夢境回顧前に知った天賦効果とまったく同じだった!
これでやっと完全に安心できる。
徹は直ちに覚醒時に獲得した専用装備の情報を確認した。
【無尽の矢筒・専用装備(唯一):すべての専用装備は唯一性を持ち、永久的に所有者と紐づけられ、譲渡不可能。所有者の死亡と共に消滅する。】
【装備効果:無尽の矢筒は矢の情報を記録できる。記録した矢の情報を基に、エネルギーを消費して完璧に対応する矢を複製できる。初期状態では一種類の矢の情報を記録でき、その後5級ごとに記録できる矢の種類が一つ増える。矢の複製には1回につき1エネルギー値を消費する。】
暗黒レンジャーの天賦とこの専用装備「無尽の矢筒」を組み合わせれば、発揮できる潜在力は想像を絶する。暗黒系技能には亡霊召喚系団技能があり、徹が矢に亡霊召喚の技能を附魔すれば、一本の矢を放つごとに一回の召喚技能を発動するのと同じになる!
これは正統派の亡霊法師よりも強力だ!
通常の亡霊法師は、亡霊を召喚する技能にクールダウン時間、持続時間、召喚数の制限などの制約がある。
しかし附魔技能で矢を放つことには制限がない。
唯一の制限は、そんなに多くの技能書や附魔された矢を手に入れられないということだけだ。
何千何万もの附魔の矢を事前に準備しようとすれば、準備作業だけでどれほど時間がかかるか分からない。
しかも利益は低く、毎回何千何万もの技能書を費やして使い捨ての附魔の矢を作り、戦闘に参加するのは、金遣いの荒い者でも耐えられないだろう。
しかし徹は今、専用装備の効果により、一冊の技能書を附魔すれば、対応する矢を無制限に作ることができる。その代償はたった1エネルギーポイントを消費するだけだ。これは最高すぎる!
徹が心から喜んでいると、天道はさらに通知を発した。
【天道ヒント】:転職成功おめでとう。現在、初期主動技能と初期見受け技能の中から一つを選んで初期技能とすることができる。その後の技能は等級を上げることでアンロックできる。
現在選択可能な技能は『暗黒エナジーアロー(主動)・一階』、『二重矢(見受け)・一階』
【暗黒エナジーアロー・一階】:矢を放つ際、矢に暗黒エナジーのレイヤーを付与し、通常の120%の物理傷害を与える。
【二重矢・一段階】:攻撃時、二本の矢を同時に発射して二つの異なる目標を攻撃できる(単一の目標に対しては一本の矢しか発射できない)
「附魔技能書ができるのなら、主動技能は私にとってあまり効果的ではない。
むしろ二重矢は私の技能発動頻度を高められる。二重矢という見受け技能にしよう。
この技能は後々、複数矢に強化できるはずだ。そうなれば一度に大量の矢を放ち、多くの技能を同時発動できる。普通の人は瞬発技能を使うには超高段階の瞬発見受け技能を獲得しなければならないが、私はいつでもそれができる。初めから他の人よりずっと先を行くことになる!」
徹は迷わず二重矢を自分の初期技能として選択した。
すべての準備が整い、次は装備と技能書を準備するだけだ。
ただし、技能書も何でもいいわけではない。暗黒レンジャーの天賦の説明によれば、まず対応する等階が必要で、次に暗黒系でなければならない。
所謂「対応する等階」とは、職業者の等級状態に関連している。
一般的に、初期は一階から始まり、その後10級ごとに進階試験を受けることができ、試験に合格すると等階を一階等級上げられた。
等階は着用できる装備や学べる技能に影響する。
徹はまだ一階の水準にあるため、学べる技能書も一階技能書に限られる。
暗黒レンジャーの天賦で附魔できる技能書も一階暗黒系技能書だけだ。
一階暗黒系技能書の中で、徹がすでに目をつけている技能があった。
それは骸骨召喚技能だ。
この技能を普通の亡霊法師が学ぶと、一階の段階では最大で10体の骸骨怪を呼び出して戦闘を手伝わせる程度だ。
骸骨の持続時間は短く、技能発動にはクールダウン時間があり、ごく平凡な技能といったところだ。
しかし徹がこれを矢に附魔して発射するとなれば、話は別だ。
まず召喚上限の制限がなく、次に召喚クールダウンの制限もなく、さらに詠唱の必要もない。
攻撃速度さえ十分ならば、確実に大量の骸骨怪を召喚できる。
たとえ一階骸骨召喚技能で召喚される骸骨怪の戦闘力が大したことなくても、数が多ければ象も噛み殺せるのだ。
……
30分後、全員の覚醒が完了した。