ウクライナの戦争はすでに1年近く続いていた。
これまで戦場は主に東部、南部、北部に集中していた。今やロシアによるリヴィウへの空爆により、戦火はついに西部にまで広がった。
あの夜の爆撃の後、佐藤拓海は恐怖のあまり家を飛び出し、妻や娘の安否など気にも留めなかった。強制徴兵されて戦場に送られることを恐れていたのだ!
まさに畜生のような男だ!
逃げる際、彼は家にあった現金と食料をほとんど全て持ち去り、家族唯一のフォードのピックアップトラックで走り去った。
太平の犬となるも、乱世の人とならずと言うが。
戦時中の一般市民は本当に悲惨だ!
連日の空襲により、都市の水道、電気、暖房、通信システムはほぼ崩壊していた。
医薬品、食料は不足している。
最初の数日は価格が急騰し、一斤のパンを買うために2時間も列に並ぶ必要があった。
その後はお金があっても買えなくなった。
そして今はウクライナの冬、氷点下20度を超える気温は耐え難いものだった。
あの夜、私は暖房のない1階の寝室で震えていた。
体はエビのように布団の中で丸くなっていた。
ドアが開き、沙良と奈津紗の母娘が入ってきた。
奈津紗の小さな顔は青ざめ、沙良の豊満な体も震えていた。
「2階の水道管が破裂して、住めなくなったの」と沙良は説明した。
奈津紗はもっと直接的で、何も言わずに私のベッドに飛び乗り、私の布団に潜り込んだ。「みんなで寄り添えば暖かくなるわ…あっ、亮!どうして何も着てないの?」
少女の可愛らしい顔が恥ずかしさで赤くなった。
私の顔も赤くなった。
厚着をして布団に入るより、裸で寝て服を布団の上に掛けた方が暖かいことに気づいていたからだ。
奈津紗が入ってくるなんて、どうして分かっただろう?
全く心の準備ができていなかった。
「奈津紗、今はそんなことを気にしている場合じゃないわ。あなたも服を脱ぎなさい、そうすれば体温をもっと保てるから」
沙良は娘のような恥じらいはなく、むしろ大胆に私の布団に潜り込んだ。
二人の女性が左右から、まるでサンドイッチのように。
布団の中からガサガサという音が聞こえ、次に黒いタイツが沙良によって布団から放り出された。
母親の手本があれば、奈津紗もためらうことはなかった。
彼女のはピンク色だった。
私たち三人は密着して寄り添った。