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26.31% 地獄の女神①〜炎城アンダー恋月華〜 / Chapter 10: 罪人達と業

Capitolo 10: 罪人達と業

「あそこにあるのは年齢や、魔力を吸い取る儀式祭壇ですよね ? あれは死者を祀るものでは無かった」

「ええ。ええ、そうよ。

 私は顔の造作なんてどうでもいいの。寿命が欲しいのよ ! だって女王の私がやらなければ ! 人間はもっと悲惨な者で溢れてしまうわ !

 魔力もよ。兵士の働きだけでは限界がある。魔力が欲しかった !!

 でも貴女が現れた。有能な魔法使い。

 そこで考えたの。

 私が魔法使いを犠牲にして魔術師でいるより、貴女を宮廷魔術師としようと。

 今までの犠牲者に罪の清算をしろと言われたら、喜んでするわ。

 でも、今じゃないわ」

「わたしの仲間は犠牲になりました……わたしも湖で溶けかかった」

「本当に申し訳ないと思うわ。それをすぐに辞めなかった自分の心の弱さも全て。人は老いるもの。誰かが意志を継げばいい。私も馬鹿ね。

 リリシー ? 『仲間の身体を背負った』あなたなら……罪と使命……時に人は、頭が割れるように難しい判断が存在し、世の中はそれの繰り返し。それを理解できるはずです。

 今の所、私が出来ているのは、炎城の街の発展と民の安心出来る生活空間の提供。

 そして他の国と掛け合い、この世から奴隷制度を撤廃した事」

「あれもあなたが ? 」

「……でも、あまり胸を張れる事じゃないのよね。

 スカーレット領の孤児院や教会は、虐待はなくともまだまだ貧しいまま。

 他の国は言うまでもない。貴女の方が詳しいと思うわ」

「奴隷商から孤児院に、飼い主が変わっただけ……ですね。虐待も続いてます」

「そう。暴力も飢えも続いている。

 リリシー。貴女の魔力、賞賛に値するわ。

 是非、この炎城で宮廷魔術師として活動して欲しいの。仲間もあなたが選定して、正しい人間を選べるように。

 私は貴女がいてくれるなら、もう魔術は必要が無くなるわ。

 あのダンジョンの誘致活動を撤廃する事を誓う」

「あなた……クロウを拐ってるわよね ? 」


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