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私は素早く立ち上がり、松明に火をつけて、祖父の遺体に向かって駆け寄った!
しかし、炎が遺体袋に落ちようとした瞬間。
大叔父が一蹴りで私を吹き飛ばした!
私は痛みで地面に丸くなり、しばらく起き上がれなかった。
大叔父は冷たい目で私を睨みつけながら言った。
「お前が爺さんの金を盗んだことを知らないとでも思ってるのか!」
「この死に損ないの娘が爺さんの遺体を急いで燃やそうとしてるのを見ると、金を遺体に隠したんじゃないのか?」
誰かがそう言うと、皆の欲望に満ちた目が祖父の遺体の周りをうろつき始めた。
彼らの狼のような目つきを見て、私は身震いした。
この鬼畜のような狂人たちが祖父の遺体に手を出すのではないかと恐れた。
私は前に飛び出して彼らを止めようとしたが、しっかりと掴まれてしまった。
三叔父は手を上げて私の頬を平手打ちし、続いて膝の裏を蹴り上げた。痛みで私はその場にひざまずいた。
「この生意気な小娘が、もう一度余計な真似をしたら、容赦しないぞ!」
そのとき、救急車のサイレンが壁の外から聞こえてきた。
続いて、防護服を着た四人の医療スタッフが中庭に入ってきた。
彼らは全員、防毒マスクを着けていた。
来訪者のこの物々しい様子を見て、親戚たちの目が一瞬止まった。
もしかして、あの老いぼれは本当に感染症にかかっていたのか?
私は必死に地面から立ち上がり、彼らのところへ行って、ウイルスがすでに宿主を病原体に変えて、急速に変異していることを切迫した様子で伝えた!
私の話を聞いた防護チームは油断せず、すぐに祖父の遺体を持ち出して処理しようとした。
しかし、がっしりとした体格の従兄が彼らの行く手を阻み、険しい表情で防護チームを睨みつけた。
「お前がこいつらを雇って芝居を打ってるのを見抜けないと思ったか?爺さんの遺産を独り占めするつもりだろう!」
そう言うと、彼らは一斉に押し寄せ、防護チームを家から追い出した。
いとこの妹は鉄線を持ってきて、ドアを内側から施錠した。
私は絶望的な気持ちで、彼らがイナゴの群れのように祖父の入った遺体袋に群がるのを見ていた。
袋が開かれた瞬間、耐え難い悪臭が一気に広がった。
「くさっ!このくそじじい、生きてる時も臭かったが、死んでさらに臭くなりやがった!」
伯父は吐き気を催しながら鼻を扇ぎ、嫌悪感を露わにした。
さらには遺体を蹴りつけた!
気持ち悪がりながらも、彼らの物色する動きは全く止まらなかった。
彼らは袋を引き裂き、服も引きちぎった。
しかし、目に金しか見えていない彼らは、奇妙な形の水疱がすでに遺体の腕全体に広がり、皮膚の下には青黒い筋が見え始めていることに全く気づいていなかった。
今の彼らは、少しでも不注意があれば、感染してしまうだろう。