忘れられた王女

アリシア・ロザリン・フォン・ハイストは、アルヴァニアのエドワード王の末娘である。彼女は王が気に入った城の侍女との間に生まれた非嫡出子である。幼い頃に母親を亡くした後、父親が彼女を引き取り、「養子」として迎え入れた。

身分が低く非嫡出子であるため、彼女は父親である王から疎まれ、継母である女王と異母兄弟姉妹からいじめられていた。

16歳の時、隣国のグランドクレストとの戦争が勃発した。戦争は2年間続き、最後に両国は休戦協定を結んだ。グランドクレスト帝国は、若き国王との結婚のために王女を要求した。グランドクレストの国王が特にアリシアとの結婚を望んだと言われている。

アリシアは18歳の時、冷血な暴君と言われるグランドクレスト帝国のレガレオン王の婚約者としてグランドクレストへ送られた。