概要
初心者村でいつ命を落としてもおかしくない通行人NPCに変身してしまったらどうする?
かつて命の危機すら珍しくなかった初心者村の通行人NPCに変わってしまった白木芙。当初は生き延びるためだけに、必死でプレイヤーの好感度を稼ぎ、その力を借りて自分を疎むNPCを見返そうとしただけだった。しかし、なぜか知らずに好感度が上がりすぎてしまい――
【プレイヤーたちの最も確かなよりどころ】から、【辺境に佇む孤高の見張り番】へ、そして【帝国の濁世に咲いた最初の聖女】へ。
プレイヤーたちは自らの手で、彼女を無理やり神の座へと押し上げていった。
帝国暦三千年、匿名を希望する元皇帝はある新聞のインタビューで声を詰まらせながら訴えた。
「奴ら不死人どもは、友情だの絆だの叫びながら皇宮に乱入し、俺の王冠を無理やり白木芙という悪魔の頭に載せたんだ!とんだ冤罪だ!」
この告発に対し、白木芙は憤慨の表情を浮かべて反論した。
「私がどこが悪魔です?最初から最後まで、私は愛と正義を広めてきただけ。根も葉もない嘘はおやめください……それより、たまには自分を振り返ってみては? どうして不死人たちはあなただけを狙って、私には手を出さないのか。その理由、考えたことあります?」
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