三歳の幼い子の手足はあまりにも短く、美穂は大変な苦労をして、ようやく自分の体をきれいに洗い、いい香りに仕上げた。
高橋おばはすでに新しい服をラックの上に置いていた。美穂は誰も呼ばず、自分で小さな踏み台に乗り、背伸びをして服を手に取った。
少し大きめの子供用パジャマだった。サイズは合いすぎていないが、間違いなく子供用のサイズだった。
美穂はまずまず体に合っているパジャマを見つめた。
ふん、私のことを認めないなんて言っておきながら、パジャマまで用意してあるじゃない!
美穂は同じ方法でドアを開け、よちよちと外に出て行った。
「美穂ちゃんすごいね、一人でお風呂に入って服も着て出てきたわ〜」
ドアを開けると、高橋おばが脇に立っていて、しゃがんで美穂を抱き上げた。
美穂は計画が失敗したのを見て、高橋おばの首に抱きついて笑った。
「美穂ちゃん、パパに会いたいの」
高橋おばは三階を見上げた。
「美穂ちゃん、葉山社長はまだお仕事中なのよ。先にお休みしましょう。明日パパに会いに行こうね、いいかしら?」
そう言うと、高橋おばは美穂の意見を聞かずに、彼女をベビールームに抱いていった。
高橋おばがドアを閉め、そっと外に去ると、ベッドの上の美穂はすぐに目を開けた。
そして体を一回転させ、ベッドからずりずりと這い降りた。
短い足を動かして、葉山猛を探しに行こうとした。
しかし美穂は葉山猛が三階に行ったのは見たものの、葉山猛がどの部屋にいるのか分からず、仕方なく階段の下に立って、何度も「パパ」と呼んだ。
一方、葉山猛は寝室で今日の遅れた仕事を処理していた。
ドアが完全に閉まっていなかったため、下階から微かな声が聞こえてきた。
葉山猛は顔を上げた。
「誰の声だ?」
ドアの外の執事はすぐに確認しに行き、階段の角を曲がると、美穂が床に座ってパパを呼んでいるのを見つけた。
執事はすぐに戻った。
「旦那様、お嬢様がお呼びしております」
葉山猛は顔を上げ、眉をしかめた。
「子どもは本当に面倒だ」
執事は少し間を置いた。
「お嬢様をお部屋にお連れしましょうか?」
葉山猛はパソコンを閉じた。
「いや、俺が直接行って何を騒いでいるのか見てくる」
美穂は小さな足をぶらぶらさせていたが、葉山猛を見るとすぐに立ち上がり、両腕を広げた。
「パパ、美穂ちゃん疲れたよ。眠いよ」
葉山猛は近づき、美穂をひょいと持ち上げた。
「眠いなら部屋に戻れ」
美穂は脇の下を締め付けられ、不快にバタつき、悔しそうに口を開いた。
「美穂、暗いのが怖いの。一人で寝られないよ」
「本当に面倒だ」
葉山猛は眉をしかめながらも、美穂を片手で抱き上げて胸に抱き、ついでに彼女の服のすそを整え、自分の寝室へ向かった。
美穂はにこにこしながら葉山猛の首にしがみつき、葉山猛の頬に大きなチュッと音を立てて口づけした。
「パパ大好き、パパが一番大好き〜」
葉山猛は嫌そうな目で美穂を見た。汚すぎる。
しかし口元は思わずほんの少し上がった。
執事は後ろで黙って見ていた。葉山社長、今のあなたが何に見えるか分かりますか?
娘バカです……
葉山猛は美穂をベッドに置き、クローゼットから毛布を一枚取り出し、美穂の上に放り投げた。
「自分でかけろ」
そう言うと、振り返り、机の前に座ってパソコンを開き、仕事を続けた。
美穂はおとなしくベッドに横たわり、小さな毛布を体にかけた。
「パパ、おやすみ」
葉山猛のキーボードを打つ手が一瞬止まったが、返事はせず、指先の力をずっと弱めた。
美穂は今日一日疲れていた。葉山家のベッドは大きくて柔らかく、葉山猛の軽いマウスの音に誘われて、美穂はすぐに夢の中へ入っていった。
小さな子どもは、昼間は騒がしかったが、眠るととても静かだった。
葉山猛はパソコンを閉じ、ベッドの上の美穂を見つめた。
二つの目の下のまつ毛は小さなブラシのように濃く、ぷっくりした小さな顔は、強く捏ね回したくなるほどだった。
美穂は不快そうに寝返りを打ち、体の上の小さな毛布が傍らに滑り落ちた。
美穂のパジャマは大きすぎて、小さな顔はぷっくりしているが、腕と足は一般的な同年齢の子どもより細めに見えた。
葉山猛は眉をしかめた。
彼女に新しい服を買わなければ。今のは中途半端だ。
もっと肉を食べさせないと。今はやせっぽちだ。
葉山猛は近づき、毛布を美穂の体にかけ直した。