앱 다운로드
4.28% Mに捧げる異世界鎮魂歌 / Chapter 3: 第三話 遺物

장 3: 第三話 遺物

「よしっ!」

 

 魔法の直撃を見て誰からかというわけでは無く喜びの声が上がる。繭の四方を焼き切れれば中心の繭を運ぶだけだ。忌物とはいえ、何かしらが孵化する前に運んでしまえば問題ない。

 

「なっ!」

 

 リーダー格の男が声を上げると残りの者も驚きの表情を浮かべる。そこにはなんの変化も起きていない繭が存在していたのだ。

 

 ただ焼き切れていないだけであれば驚いた後にすぐに再び魔法を放つのであろう。しかし、何も変化が起きていないのだ。繭はもちろん、その回りにある木々も火の粉が飛び散った先の地面にも焼け焦げた跡がない。

 

「物理だけではなく魔力も受け付けないだと? さすが忌物というべきか。一筋縄ではいかないようだ。それじゃあこっちも奥の手でいこうじゃないか」

 

 男が懐から取り出したのは剣の柄であった。装飾が施されていたであろう柄は、長い年月の間土に埋もれていたのか、腐食が進み凹凸が激しい。辛うじて剣の柄であると分かるっといった見た目である。

 

「これもイブツだ。こっちは遺物だけどな。魔術学院の宝物庫に転がっていたものをちょろまかしてきた。こいつは魔力を流すとその魔力量によって姿が変わる。そして俺の能力とはすこぶる相性がいいんだ」

 

 リーダー格の男――コランダが後方の冒険者に目配せすると三人は掌を前にだし集中する。やがて、その先からそれぞれの色を帯びた濃い霞がコランダに向けて放出される。その霞は一方向に進んでおり、時間をかけてゆっくりとコランダの体に同化していった。

 

「他人の魔力の同化、俺の能力だ。時間がかかる上に戦闘では使いづらい。でもな、遺物との相性は最高だ……来い!

 

 凄まじい放電と共に剣の柄から鉛色の光の剣が現れる。剣身は明滅し不安定な様子を見せるが、四人分の魔力量が集約したのがはっきりとわかる輝きを放っており、その剣先から放たれる力が尋常ではないのが分かる。

 

「戦闘でこの技を敵に当てるのは難しい。だけどな、動きのないお前さんに当てるのは四歳の子供でもできる行為だぜ。くらえぇぇぇぇぇぇぇぇ!」

 

 叫び声と共に鉛色の剣が上段より振り下ろされる。剣は輝きを増し、その場の全てを一瞬にして光の世界へと誘う。

 

 凄まじいエネルギーの衝撃により起こる爆炎。煙で繭がどのようになったかは分からないが、剣の先から金属を焼き切るような音が鳴っていた。【ファイアーバレット】とは違い、繭に何らかの干渉ができていたのは間違いない。

 

 鉛色の剣が輝きを失っていくと、それに伴い、太陽のような輝きが急速に静まってゆく。

 

「や、やったか?」

 

 光球《ライト》により再び照らし出した繭。しかし、繭は来た時と同じようにその場に存在し、相変わらず四方を木々に支えられ断ち切られてはいない。

 

「なっ! 遺物を使っても――」

 

 諦めの言葉を放とうとした時、目の前の繭の横一線に小さな傷が入る。その傷は見る見るうちに広がり、あっという間に人の瞼となると、その瞼から人間が涙を流すように赤い液体が滲み出した。

 

 コランダは遺物に傷をつけてしまったことを焦ったが、自分たちの力が忌物に傷を付けられたことに満足したのか口元に僅かな笑みを浮かべていた。

 

「……何が起きる」

 

 コランダは魔力が尽きのかだらりと両手を降ろす。しかし、コランダはその場に倒れ込むようなことはしなかった。血の涙を流す異様な繭から目を離すことはできなかったからだ。

 

 真一文字に線が入った瞼が上下に開かれる。深紅に染まった血液が勢いよく流れ出し、その先から一本の足が現れる。バランスの良い、まるで鍛え上げられた狩人のような脚だ。

 

 続いて右手、左足が差し込まれ、滑り込むように現れたのは妖艶な青年であった。

 

 まだ、あどけなさが残る青年は長めの前髪を頭の上で結っており、小さな額を出している。

 

「……お前達は人間か? こちらの世界の目覚めは最悪だな」


next chapter
Load failed, please RETRY

선물

선물 -- 선물 수령

    주간 불꽃 상태

    Rank -- 불꽃 랭킹
    Stone -- 불꽃 티켓

    일괄 해제

    목차

    표시 옵션

    배경

    폰트

    크기

    챕터 댓글

    리뷰를 작성하다 읽기 상태: C3
    게시에 실패했습니다. 다시 시도해 주세요
    • 창작성
    • 업데이트 안정성
    • 스토리 전개
    • 캐릭터 디자인
    • 세계관

    총점 0.0

    리뷰가 성공적으로 등록되었습니다! 리뷰 더 보기
    불꽃 티켓으로 투표하기
    Rank No.-- 불꽃 랭킹
    Stone -- 불꽃 티켓
    부적절한 콘텐츠 신고
    오류 팁

    악용 신고

    문단 댓글

    로그인