冷徹社長は幼な妻を独占愛～光も暖も、俺が与える～

十五歳、小島莉央は一人ぼっちになった。
父はおらず、母も他界し、彼女は帝都四大名家の筆頭・伊藤家に引き取られることになった。
二十五歳、伊藤律。
伊藤グループの唯一の後継者。気高く聡明で若くして老成、冷静沈着で、規律に厳しい生活を送る男。帝都で風をも呼ぶ、誰も刃向かえない天の寵児だ
家に突然やってきた少女に、伊藤律は特に意見もなかった。
しかしその後、人々は気づき始める。高潔で禁欲的な伊藤社長は、少しも高潔でも禁欲的でもないということを。
誰も知らない秘密。
冷徹な伊藤さんは、陰で莉央をぎゅっと抱きしめ、甘やかし、めちゃくちゃに溺愛していた。
伊藤律も知らない秘密。
あの年、初めて彼女に出会った時、光の中から彼女の元へ歩み寄った彼は、彼女の暗かった世界を照らし出した。
それ以来、彼は小島莉央にとって、人生でたった一つの「光」と「温もり」となったのだ。