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บท 10: 第10話

ブエルに拘束されていたはずの銀髪の猫人族の女性は、銀豹姫ミーナと自ら名乗り、ブエルを貫いた鋭い爪を恍惚の表情で見つめている

「き、君は・・・・」

俺は、何かに引き寄せられる様にミーナと名乗る猫人族の女性の胸元から見えている隷属の紋章へと手を伸ばした

【奴隷鑑定システムを発動します】

リリィの時と同じく頭の中に声が聞こえる、ミーナの胸の谷間に刻まれた逆三角形の隷属の紋章の周りにシャボン玉の様な球体が現れ詳細が表示される

【ミーナ 豹人族族長の次女 絶滅種と言われている豹人族の生き残り 隷属奴隷(主未登録)】

【銀豹姫の称号を持つバトルレンジャー(戦闘狩猟種)】

【奴隷ランク : SSR】

【特記事項:豹人族特有の血の盟約により、隷属契約はガーク・オーウエルに限定され締結可能、それ以外の者が締結した場合は、豹人族の血の盟約違反となり血液が高温沸騰し死に至る】

「血の契約!?・・・それに死に至るとか・・・」

ミーナの眼は相変わらず真っ赤に染まっており、俺の方を恍惚の表情で見つめている

「さっき俺が剣を掴んだ時に流れた血を、この子が口にしたのか!?」

口元の血の筋はこの子の物では無く、どうやら俺の手から流れた血が偶然倒れたこの子の口に入り血の盟約なる物が交わされてしまった様だ

「ご主人の恩名を教えて欲しいにゃぁ」

胸の紋章に触れている俺の腕を包む様に握り、懇願する様な視線を向けるミーナ

(血の盟約とかいうのが、どんな物か分からない以上迂闊な行動をすれば、この子の命に係わる・・・どうすれば・・)

「俺はガーク・・・・ガーク=オーウェルだ」

悩んだが、ここは正直に名乗るべきだと判断し、ミーナに名乗ると・・・

【奴隷鑑定システムより、紋章の書き換えを終了しました・・・情報を更新しました、ご確認を】

【ミーナ 豹人族族長の次女 絶滅種と言われている豹人族の生き残り ガーク=オーウェルの隷属奴隷】

【銀豹姫の称号を持つバトルレンジャー(戦闘狩猟種)】

【奴隷ランク : SSR】


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