突撃という制御能力を失い、白骨戦士の脅威は一瞬で消滅した。
すぐに先ほど倒された仲間たちと同じ運命をたどることとなった。
10秒も持たず、小悪魔のファイアアローと田中の狂気の一撃によって完全に粉砕された。
数本のポーションが落ちて損失を補ったものの、田中の心中は非常に不満だった。
「油断しすぎた。調子に乗りすぎたな!」
今回は自分自身に対する怒りだった。
今回は死ぬことはなかったが、この傾向に警戒心を抱き始めていた。
最上級の才能を引き当て、前世では想像もできないような初期アドバンテージを持っていたため、彼はダークゲームの恐ろしさへの畏怖を失い、もはやその危険を心配する必要はないと考えていた。
さらに、二体のエリートモンスターを難なく倒したことで、無意識のうちに転生前の心構えに戻ってしまい、将来雑魚と化すエリートモンスターを見ても何とも思わず、慎重な態度を失っていた。
しかしダークゲームにおいて、最も恐ろしいのは人々がすべて安全だと思い込んでいる時に突如訪れる予期せぬ事態だ。
最も悲しいのは、多くの人がこの事実を知りながらも、一瞬の油断で命を落としてしまうことだ。
ダークゲームで最も無力感を覚えるのは、すべてが完璧に達成されていても、ほんの少しの見落としが全体の崩壊を招くという点だ。
田中自身も、油断が原因で強者が命を落とす場面を何度も目の当たりにしてきた。
人は千回万回警戒することができても、たった一度の油断で反応が遅れれば、灰燼と化すのに十分だ。
田中は再び気を引き締め、今度は慎重な警戒態勢に戻り、前方の白骨戦士たちを次々と排除し始めた。
二度と同じ過ちを繰り返し、自分に危険をもたらすことはないだろう。
ドン!
白骨戦士の骨格が粉々になり、新たな戦利品が落ちた。
田中はちらりと見て、また小型魔力ポーションだと確認すると、手に取って自分のベルトに差し込んだ。
「回霊術」で小悪魔の魔力ポイントを回復できるようになったので、休憩して回復する時間はほとんど必要なくなった。
そうして次々と白骨戦士たちを倒していった。
残念ながら、超幸運の特性を持っていても、これらの白骨戦士を倒してもいつも良いものが手に入るわけではない。
ほとんどの場合、ポーションや優良グレードの素材が落ちるだけだった。
田中は空間アイテムを持っていないため、残念ながらこれらの余分なポーションや素材は捨てるしかなかった。
これらのアイテムが悪いわけではなく、単に持ち運ぶ方法がなかったのだ。
しかし、今はここで白骨戦士を倒し続けることができる。もし空間アイテムでも落としたら、一緒に持ち帰ることができるだろう。
多くの戦利品は期待外れだったが、やはり超強運の加護があるため、これらの白骨戦士からもいくつかの良いアイテムが出ていた。
一冊のスキルブック「酸液飛沫」。
スキル:酸液飛沫
詠唱要求:知力8、体質5
詠唱消費:20魔力ポイント
スキル効果:現在のエリア内のターゲットに酸液飛沫を放ち、12+知力値の初期ダメージを与え、腐食効果を付与する。
腐食:2秒ごとに知力値の10%の毒素ダメージを与え、ターゲットのアーマー値を12ポイント減少させる。効果は24秒間持続。
このスキルの要求は非常に高い。
知力8ポイント、体質5ポイントという条件は、通常のプレイヤーのレベル上昇と装備入手ペースでは、少なくともLv10以上に達しないとこの数値を満たせない。
さらに詠唱に消費する魔力も少なくない。
最低要求でこの魔法を習得した場合、知力8ポイントでも80ポイントの魔力しかないため、4回の酸液飛沫で完全に枯渇してしまう。
「このスキル、かなり強力だな」
田中はスキルの説明文を見ながら、心の中で感嘆した。
酸液飛沫の初期ダメージはそれほど高くなく、小悪魔のものよりほんの少し高いだけだ。
その後の腐食ダメージを加えても、特別強力とは言えない。
しかし、このスキルの真価はダメージではなく、アーマー値の減少にある。
アーマー値12ポイントは小さな数字ではない。
田中は今、白骨戦士に2〜3ポイントのダメージを与えることができるが、一発の酸液飛沫をかければ、ダメージは一気に10ポイント以上に跳ね上がる。
アーマー12ポイントは、白骨戦士のほぼ全てのアーマー値に相当する。一つの魔法を放てば、白骨戦士のアーマーを全て剥ぎ取ったも同然だ。
このスキルがあれば、アーマー値の高いモンスターに対して非常に適している。
しかも、これはまだLv1の酸液飛沫だ。スキルレベルが上がれば、減少させるアーマー値はさらに増える。
このスキル以外にも、田中は無敵とも言える武器を手に入れた。
【片手剣:デスリーパー】
装備要求:力量13
装備ステータス:+3力量、+2素早さ、ダメージ+25
装備エフェクト:二重打撃(スキル)
これはブルー品質の武器で、その性能は将来田中が手にする武器には及ばないものの、現在彼が持つダメージ2ポイントの無用の骨棒と比べれば神器と呼べるものだった。
5ポイントのステータス加算、25ポイントのダメージ、両者はまったく別次元の概念だ。
しかしこの片手剣も同様に非常に高い要求があり、なんと13ポイントの力量が必要だった。
今は手に持って装備しているふりができるが、ステータスを全く発揮できず、視界の中でも灰色がかかっていて、まるで廃鉄のようだ。
「力量13ポイントか。そこまで遠くないな」
田中はこの武器を使用することを心から楽しみにしていた。
なぜなら、この片手剣の性能だけを見れば、序盤に出現するべきではないからだ。
新米エリアに出現することさえ、少しやりすぎに思える。
単一ステータス13ポイントは、プレイヤーにとって簡単なことではない。
田中が転生前にこのステータスに達したのは、Lv20以降だった。
システムはプレイヤーが極端な振り方をする道を許さず、ステータスのバランスを一定の比率で維持する必要があったからだ。
さらに、プレイヤーは序盤でステータス強化装備をほとんど入手できず、彼が転生前に初めてステータス装備を手に入れたのはLv18の時だった。
自分のレベルアップで得たステータスだけを頼りに、他のプレイヤーと協力してエリートモンスターを倒した後、ようやく手に入れることができた。
だから通常、この程度の強力な武器は、第二のマップに行ってようやく出現し、入手できる可能性があるものだ。
田中は現在Lv4で、レベルアップで2ポイントのステータスポイントを獲得し、全ステータスが既に10ポイントに達している。
この片手剣に必要な力量13ポイントまであと3ポイントだけだ。
レベルが3上がるか、ステータスを上げる装備がさらに2つ出れば、この片手剣を使用できるようになる。
正直なところ、田中の心の中には少しばかりの興奮があった。
しかし、もう一度奮起して早く片手剣を手に入れようとしていた矢先、彼の耳に急な機械的な警報音が響いた!
【注意!】
【白骨原のダークロードが、自分の予備戦士たちが原因不明で減少していることに気づいた】
【彼は調査のために自らの勇士を派遣する】
【勇士は20分後に到着する!】
【プレイヤーは戦闘または逃走の準備をせよ!】
かすれた不快な機械音を聞きながら、田中の顔色が一気に暗くなった。
クソッ!
白骨原というこの新米エリアに、どうしてダークロードなんているんだ!