章節 11: 011 真の最高級

「私が売るのは二級消耗品で、皆さんきっと必要になるでしょう」

鈴木志凡はこれを聞いても少しも驚かなかった。プレイヤー集団が社会の内部で既に三、五年も発展した今、ノーマル級のプレイヤーアイテムは基本的にゴミ同然だった。良品級はやや価値があるものの、それほど貴重ではない。しかし、あるカテゴリーのプレイヤーアイテムはノーマル級でも良品級でも多すぎることはなかった。それが鈴木志凡が今回持ってきた消耗品類のアイテム、銃器弾薬だったのだ！

決して現代文明世界だから誰でも弾丸を製造でき、希少ではないと思ってはいけない。現実社会の弾丸は確かに珍しくないが、プレイヤーは現実世界の弾薬をダンジョンに持ち込むことができない。最初から最後まで、プレイヤーは自分の初期装備か、ドロップしたものだけをダンジョンに持ち込めるのだ！

そうでなければ、工業先進国である夏国は、公式プレイヤーにさまざまな高度な科学技術兵器を装備させてダンジョンを席巻できただろう。

しかし実際には、そのようなことは不可能だった。現実の武器はプレイヤーがポータブル空間に入れることができず、直接身につけていてもダンジョン入場後に消えてしまう。プレイヤーとなった時に獲得した初期装備と、宝箱からドロップした装備だけが同様の問題を起こさなかった。

そのため、プレイヤー集団の中で非常に人気があり、強力なガンマン職業にとって、高品質の銃を所有することは非常に重要だった。しかしさらに重要なのは、十分な弾薬を確保することだ。さもなければ、銃に弾のないガンマンは雑魚近接職よりも弱くなってしまう！

だから鈴木志凡は今日ダンジョンをクリアした後の報酬として一箱の弾薬を選んだのだ。理由はここにある。最も数が多いガンマン職のプレイヤーは弾薬が多すぎるということはないだろう。特に金持ちの上級プレイヤーたちは、生産量の少ない高品質弾薬を使う傾向にあった！

「かしこまりました、お客様。こちらへどうぞ」

黒いスーツを着た女性は、鈴木志凡が本物の顧客だと見るや、すぐに彼をプレイヤーズモールの上階へ案内し、下層とは全く異なる展示ホールへ連れて行った。

鈴木志凡がそこに到着すると、この展示ホールはかなり賑わっており、十数人がショーケースの周りをぶらついて会話していた。

鈴木志凡はすぐに、ここのショーケースに展示されているものがすべて本物のプレイヤーアイテムであることに気づいた。さまざまな近接武器、銃器や弾薬、アーマーや薬剤などがあり、品質はノーマル級と良品級が主で、レア級は1つだけのようで、ショーケースの中央に目玉商品として配置されていた。

「すごいな、このプレイヤーズモールはなかなかやるじゃないか。レア級のサブマシンガンまで手に入れられるとは。でもこの価格は高すぎるだろ！630万國幣だって！これなら首都でかなりいい家が買えるぞ！」

ショーケースの中央にいた金髪の若者が、彼の前の男性スタッフに大げさな表情で文句を言っていた。おそらくスタッフが彼に目玉商品を紹介したばかりだったのだろう。

「ふふ、お客様、それは私どものプレイヤーズモールを過小評価しておられますね」

意外にも、そのスタッフは若者の反応に微笑んで答えた。

「レア級のアイテムは確かに素晴らしいですが、私どもプレイヤーズモールにとってはまだ最高級とは言えません。実は首都の本店では去年、卓越級の武器を一本売り上げており、その成約価格は10億に達しました。あれこそ本当の高級品と言えるでしょう…」

このスタッフは半ば自慢げに話していた。まるでその武器の売上金の一部が彼に分配されたかのように。近くを通りかかった鈴木志凡はこれを耳にして、少し衝撃を受けた。

「卓越級武器…フォーラムによるとこのレベルはレア級の上の階層だ…卓越級の武器が10億で売れるとは。となると、その上のエピック級はもう値がつけられないほど価値があるのでは？」

鈴木志凡が今まで接したアイテムのレベルはノーマル、良品、レアだけだが、実際にはプレイヤーアイテムのレベルはそれだけではない。レア級の上にはさらに希少な卓越級があり、卓越級の上には、プレイヤーフォーラムで「現在、世界中でもほんの数個しかない」と称されるエピック級がある。そしてエピック級の上には、一部の上級プレイヤーの推測によると、さらに高級な装備があるかもしれない。それも一段階だけではないかもしれない。しかしそれについては誰も確信を持てなかった。結局のところ、リーク情報によれば、現在世界中のプレイヤーが入手した最高級装備はエピック級までだった。

鈴木志凡は女性スタッフについて展示ホールを通り抜け、奥の部屋に向かおうとしていた。そこが専門のスタッフと取引価格を交渉する場所だった。

しかし鈴木志凡がまだ入室しないうちに、数人がこのプレイヤー展示ホールの上階に突然現れ、小さな騒動を引き起こした。

高級カジュアルウェアを身にまとった気品を漂わせる若者を先頭に7人の集団が現れた。一目で身分の高さがうかがえるその若者は、展示ホールに入ると他人などいないかのように悠然と歩き、その左右にはスーツに身を包み鋭い目つきの6人のボディーガードが控えていた。

少し注意深く観察すれば、これらのボディーガード全員がポケットに現代火器を所持し、特製の防弾ベストを着用していることがわかるだろう。おそらくボスのために銃弾を受ける覚悟ができているのだ。

高貴な若者自身は特に異常な行動をしてはいなかった。彼は無表情で展示ホール内を歩き回り、展示されているさまざまなプレイヤー装備を素早く観察していた。主に彼の周りの6人の武装したボディーガードが威圧的で、展示ホール内の他の客を隅に追いやり、何人かの客は怒りを感じながらも黙っていた。

鈴木志凡は興味を持って振り返り、彼らを二度見した。展示ホールの男性スタッフの表情が一瞬呆然としているのに気づいたが、すぐに笑顔を作って迎えに行こうとしていた。

しかし彼がその若者に近づこうとする前にボディーガードの一人に止められ、そのボディーガードは彼に言った。

「すみませんが、ここを空けてもらえませんか。うちの若様がこの場所を貸し切りました。何か損失があればすべて弁償します」

「あなたたちは…」

男性スタッフはこの要求に戸惑いを隠せなかった。彼はただの従業員で、この一団を知らなかったため、すぐにこのような横暴な指示に従うことができなかった。

しかし、スタッフが悩む間もなく、元々悠々と歩いていた高級カジュアルウェアの若者が突然口を開いた。

「いい、威史。ここはこのサブマシンガンだけ価値がある。これを買って、他の場所も見てみよう」