【おめでとうございます。プレイヤーがレベルアップしました。大道の項目天賦が起動し、ランダム項目の抽出を開始します。】
田中彰は耳元に響く声を聞きながら、期待に満ちた表情を浮かべた。
もう一度赤色効果が出てくれればいいのだが。
【ディン〜三つの項目の抽出が完了しました。プレイヤーはできるだけ早く一つを選び、バインドしてください。】
【項目:ダンス(白)、可愛い少女(白)、属性強化(緑)】
二つの白と一つの緑、最初の項目抽出と比べると遠く及ばない。
しかし彰の顔には失望の色は見えなかった。
今回は通常の抽出確率だ。最初の時は運が爆発して赤色項目を引き当てただけだろう。
そして彰は三つの項目を確認し始めた。
【ダンス(白)】:この項目をバインドすると、あなた自身と召喚物がランダムなダンスを一つ習得します。
【可愛い少女(白)】:この項目をバインドすると、召喚物の装いを変更し、可愛い少女風のスタイルにすることができます。
【属性強化(緑)】:この項目をバインドすると、あなた自身の現在の属性を10分の1増加させるか、または4体の召喚物の属性を倍増させるかを選択できます。
二つの白色項目の効果を見て、彰は呆れた。
ランダムなダンス?骸骨エリートがダンスする場面なんて想像しづらい。
可愛い少女の装い?
彰は目の前の骸骨エリートたちが可愛い少女風になる姿を想像し、思わず首を振った。心の中で悪寒が走る。
やめておこう。
彰は直接属性強化の項目を選び、素早くバインドした。
自身の現在の属性を10分の1増加させるか、召喚物の属性を倍増させるかと言えば、もちろん召喚物を選ぶ。
何しろ4体の召喚物を選べるのだから。
現在のレベルは低く、属性値もそれほど高くないため、10分の1増加してもそれほど多くない。
むしろ非常に少ないとも言える。
彰は確認すると、属性強化の選択時間が1分しかなかったため、すぐに目の前の4体の骸骨エリートを強化することにした。
この期間で、彰はすでに11体の骸骨エリートを召喚していた。
しかし人目を忍ぶため、彰は4体の骸骨エリートだけを出していた。
11体の骸骨エリートでは目立ちすぎるし、彰はまだ早い段階で正体を露呈したくなかった。
それに、4体の骸骨エリートで十分だった。
さらに、負傷した場合には冥界空間にいる骸骨エリートと交代して傷を回復させることで、彰は休むことなく魔物を倒してレベルアップできる。
属性強化の項目を使用すると、目の前の4体の骸骨エリートの体から光が放たれ、宿している亡霊の力が瞬時に増大した。
肉眼でも見て取れるほど、この4体の骸骨エリートの骨はより光沢を増した。
【骸骨エリート】
【力:44】
【体質:44】
【敏捷性:44】
【精神:20】
【生命値:430/500】
【魔力値:0/0】
【技能:なし】
【紹介:骸骨戦士の中のエリート。】
4体の骸骨エリートの属性を見て、彰は満足げに頷いた。
属性が倍増した骸骨エリートの戦闘力は単に2倍になるだけではない。
彰はこの4体の骸骨エリートだけでも、レベルの高い魔物を狩ってレベルアップできると感じた。
その後、彰は自分の属性を確認した。
【属性パネル】
【プレイヤー:田中彰】
【等級:2(0.99%)】
【職業:亡霊君主】
【力:24】
【体質:24】
【敏捷性:24】
【精神:32】
【自由属性点:15】(レベルアップごとに5点の自由属性点を獲得、あなたが亡霊君主に昇格したため、レベルアップごとに10点の自由属性点を獲得できます)
【技能ポイント:2】
以前、職業が亡霊君主に深化する前は、彰がレベルアップしても自由属性点は5点だったが、今は10点になっていた。
また、彰は気づいた。一般的な職業ではレベルが1上がると四つの基本属性がそれぞれ1点ずつ上がるのに、自分は2点ずつ上がっている。
これも職業が深化した結果だ。
一部の隠し職業にもこのような効果がある。
これが隠し職業や希少職業が一般職業より強力な理由の一つだった。
予想できることだが、今後多くの人が隠し職業への転職機会を見つけるために奔走するだろう。
彰は自由属性点を使う準備をした。
通常なら、加点は他の三つの属性にそれぞれ1点、主属性に2点を追加するのがもっとも均衡の取れた方法だ。
もちろん、極端な場合だと、すべてを主属性にふり分ける人もいる。
彰は亡霊君主で、主属性は精神だ。
また、彰は一般職業の2倍の自由属性点を持っているので、より余裕を持って加点できる。
「これが現実世界である以上、バランスの取れた加点方法がほとんどの人に適しているんだ。体質と力は生存能力に関わるからな」
彰は少し考えた後、15点の属性点をすべて精神に振り分けた。
バランスもへったくれもない。
極限を極めるのが面白いのだ!
結局のところ、精神はMP量に影響するだけでなく、骸骨エリートの属性にも影響する。
亡霊君主に職業が深化した後、彰の四次元属性はすでにかなり高い。
さらにレベルアップで四次元属性がそれぞれ2ずつ上がるのだから、十分だろう。
15点の自由属性点をすべて精神に振り分けた結果、彰の精神は直接47点に達した。
これにより彰の魔力値は940まで上昇した。
次に、彰は骸骨エリートの属性を確認した。
【骸骨エリート】
【力:60】
【体質:60】
【敏捷性:60】
【精神:30】
【生命値:430/600】
【魔力値:0/0】
【技能:なし】
【紹介:骸骨戦士の中のエリート。】
属性強化項目で強化された4体の骸骨エリートの四つの基本属性がさらに上昇していた。
冥界空間内の骸骨エリートの属性も同様に増加していた。
【骸骨エリート】
【力:30】
【体質:30】
【敏捷性:30】
【精神:15】
【生命値:330/400】
【魔力値:0/0】
【技能:なし】
【紹介:骸骨戦士の中のエリート。】
骸骨エリートの属性を見て、彰は自信を深め、すぐに前へと進んだ。
周囲のプレイヤーを避けて、野外へと深く入り込んでいく。
しばらくすると、周囲には他のプレイヤーはいなくなっていた。
彰はそれを見て、残りの骸骨エリートもすべて冥界空間から召喚した。
11体の骸骨エリートが一列に並ぶと、その気迫はかなり凄まじいものだった。
この時、彰はすでに四級魔物区に到達していた。プレイヤーでこれほど短時間でここまで来られる者はほとんどいない。
結局、弓矢者は矢を補給し、魔法使いはMPを回復し、近接職業は体力を回復する必要があるため、レベルアップのスピードはそれほど速くないのだ。
彰は違った。ただ骸骨エリートに突撃させるだけで何も消費しない。
骸骨エリートが負傷しても、冥界空間に入れて傷を回復させることができる。
もちろん、これは彰の職業が亡霊君主に深化した後のことだ。
まだ亡霊法師だったなら、骸骨兵は触れられるとすぐに砕けてしまい、今頃もまだ一級魔物区をうろついているだろう。
彰は目の前の四級魔物を見た。
相変わらず大きな鶏だ。初心者の村の魔物はみんなこの姿なのかもしれない。
【鉄山坤】
【等級4】
【攻撃力:30】
【防御力:30】
【技能:鉄山寄せ:特殊な周波数で体をねじり、肘で前に倒れかかるように突進し、二倍のダメージを与える。】
【家禽が変異した魔物で、初心者の村にのみ出現する。】
四級の魔物は攻撃力と防御力がさらに増加し、重要なのは技能を持っていることだった。
他の人にとって、この鉄山坤を倒すのはやや難しいかもしれない。
しかし彰にとっては、ニワトリを殺すのと同じくらい簡単だった。
数体の骸骨エリートが突進し、あっという間にこの鉄山坤を斬り殺した。
魔法の杖が鉄山坤の横に出現し、白い光を放っていた。
彰は眉を上げた。
これは......
装備がドロップした!