概要
二十年来の恋人、冬夜(とうや)との結婚を来月に控え、私は幸せの絶頂にいた。だが彼は「命の恩人だから」と、別の女性・花咲院(はなさきいん)紅(べに)との子作りを私に懇願する。戸惑う私を「愛しているなら理解できるはずだ」と追い詰める一方、その裏で彼はとっくに紅を妊娠させていたのだ。
すべてが嘘だったと知った日、私は静かに電話を取った。
「結婚式の日に向かいます」
――外部と連絡を一切絶たれる皇都の研究室へ。
そう、花嫁になるその日、私はあなたの人生から永遠に消え去る。二十年分の愛と絶望を込めた、これが私の復讐だ。
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