101回目のプロポーズ

私は兆億長者の女社長である田中美月と約束していました。
彼女に99回プロポーズすれば。
彼女は100回目に区役所の前に現れるはずでした。
でもその日、田中美月は現れず、
代わりに自分の彼氏、佐藤大和とコンサートに現れました。
そしてカメラの前で甘いキスをする様子がすぐにトレンド入りしました。
同時に、私も100回目に区役所の前に立っていたことで、トレンド入りしました。
誰もが推測していました。一度も姿を見せなかったヒロインは一体誰なのかと。
また、私がどれだけの時を経て101回目のプロポーズをするのかと推測していました。
約束を守った私に対して罪悪感を覚えた田中美月は私に約束しました。
101回目のプロポーズには必ず時間通りに現れると。
しかし彼女がウェディングドレスを着て、完璧に準備して区役所の前に現れた時。
私からのメッセージを受け取りました。
「田中美月、101回目のプロポーズはありません。私たちの関係は、終わりにしましょう。」